例会トピックス 

第151回 藍生7月例会

(平成16年7月11日)
会場:池袋芸術劇場・大会議室

主宰ご出句
咲き揃ふ暁のしづけさ白蓮
  あけぼのの光を得たり白蓮
  風を招び風を鎮むる白蓮

特選句

  赤子には赤子の寝言夏至の月 鎌田 実樹







  紫陽花や氷の軋む音のして 中村 朋子
  月まろき夜を伸びゆく葛の蔓 門奈 明子
  よしきりやさびしき町を書き足して 大場 敦子
  泣き声に囲まるごとく髪洗ふ 鎌田 実樹
  滝音の耳に残れるまゝ眠り 木津川 珠枝
  仰臥する青水無月の闇の底 原田 桂子
  梅雨の月芦原に舟つきさして 栗島 宏
  水中花とりのこされてゐたりけり 寺澤 慶信
  十年の闘病終る夏の月 成岡 ミツ子
  のうぜん花落花の音の厚みかな 広川 一美
  老鶯や声たて笑ふこともなく 坂本 千歌
  指輪して会ふ人のあり晩夏光 半田 真理
  炎昼や畑にひとり火をおこし 盛田 道子
  仮眠より覚むるしろばなさるすべり 城下 洋二
  暁の彩をたたみし月見草 原田 桂子
  幇間塚ほゝづき市のさざめきに 村田 英尾
  昼寝するたびわが白髪のふゆるらし 石橋 玖美子
  朝の戸に死者の大声半夏生 大場 敦子
  日の暮の白さるすべり倉庫群 木津川 珠枝
  意地張ってをりしは昔金魚玉 金堂 豊
  藜まっ赤空缶つぶす仕事なり 神保 洋子
  日の差してゐて白蓮の池に雨 深津 健司
  乳飲児の真夏子供のにほひして 鎌田 実樹
  月の出や都会の森の蟇 小池 啓子
  夏木立バスに残れる運転手 石川 秀治
  風鈴のやうやく鳴って暮れかかり さとう かしこ
  竹皮を脱ぐきらきらと草の波 小池 啓子

記:後藤 洋


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