例会トピックス 

第138回 藍生1月例会
(平成15年1月12日)
会場:芸術劇場中会議室

主宰ご出句
初夢に母きて句評し給へり
  六林男です鏡割りたる夜も更けて
  寒に入る電話のこゑの津田清子

特選句

  鴉ながらに雪踏みし名残かな 海野 良子
  冬三日月壊はさぬやうに目をつむり 藤井 正幸
  外套の肩の堅さ父の固さ 古橋 淑子
  すこしばかり動きて海鼠売られけり 栗島 弘
  初雪のたれにも告げず降りはじむ 有住 洋子
  日々看取るいのちうれしく日記買ふ 植村 やよひ
  初春といふ浅草の顔であり 中村 祐治
  人日や身の巾ほどの海を見て 山口 都茂女
  二階家の二階の灯る冬木立 寺澤 慶信
  孤心なほ星なき空の二日月 今野 志津子

一重丸句

 
  寒月の闇を穢さぬ蒼さかな 後藤 洋

  真二つの鮪の頭糶りおとす 鈴木 仁
  焚火からはなれて来たる匂ひかな 栗島 弘
  道づれのひとりふえたる枯野かな 秋元 真理子
  俎に並べ七草たしかむる 鎌田 ゑり
  踏み込んで笹のにほふや寒の入り 森田 伊佐子
  美しき匠の村の寒さかな 本田 正四郎
  かまくらに雪またつもりはじめたる 深津 健司
  昼過ぎの七草籠に水遣りぬ 田邊 文子
  草の根もひきて凍土を払ひけり 鈴木 仁
  柏の葉重ねし雪の窪みかな 海野 良子
     


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