aoilogo  2003年9月 藍生 主宰句
梅雨霧の
黒田杏子



霧とんで北国街道梅雨の月
俳号森野荒梅雨をきたりけり
スグリの実ほほゑみてまた語りつぐ
ほたる火や一茶の村に清水哲
哲さんのたうきび畑霧畑
梅雨霧の何も見えねど柏原
生きて書く歩いて詠める霧襖
一茶の句一茶木像霧襖
一茶記念館に借りたる硯洗ひけり
逢うて別るる梅雨霧の駅頭に
青梅雨や蝶のとび交ふ微笑佛
百茎の剪り束ねたる紅粉の花
乾きゆく草のにほひを紅粉の花
尉と姥さみだれ萩を括りけり
深井戸に蓋してありし夜の秋



戻る