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  蕾や開きかけの花がキレイだ、というのはこちらの勝手な思いだが、咲ききって、これ以上は・・・というところまで、開いてしまった。
 花片が今にも崩れてゆく姿に、目をひかれた。その壊れてゆくさまが、いいなどと思った。

 この2年くらい、毎日見ていたはずなのに、去年は何を見ていたのだろう。
 咲いた花が散ってゆくまでに、刻々と色が変化してゆく。

 ふっくらとした蕾や、開いたみずみずしい色も、それはステキではある。

 そして、日ごとに淡くなってゆく姿は、なんともいえない。花片のこぼれ落ちそうな、寂し気な風情も。

 褪せるとはなんて美しいものか、とこの頃ようやく気がついた。



 

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