第九回 9月・東京・国分寺の藍生だより
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史跡よりも、蚕飼の方に興味を持っての吟行だったようです。無論、今は蚕を飼う農家はないものの、一帯は今もその面影を残しています。 |
金堂跡 |
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本堂 |
万葉植物園の9月の花から |
女郎花 秋海棠 黄釣舟 蓮の実 |
仁王門と薬師堂 |
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本堂の西側にある薬師堂の本尊は国の重要文化財の薬師如来。仁王門をくぐり、石段を上がると美しい甍のお堂が見えてくる。虚子の時代も今も、近隣に住む人たちに愛されるているお堂。除夜の鐘の鳴り響く大晦日、年一回のご開帳の日は賑やかだ。 |
江戸時代、徳川家のお鷹場があったことから、名付けられた。 |
下の写真のつきあたりもまたハケの水の湧くところ。全国名水百選に選ばれており、水を汲みにくる人が絶えない。流れのそばで清水に洗いあげた野菜を農家が売っている。国分寺の名産は柿。秋が深まると、柿が山積みになる。
新涼のきれいな水を賜はりぬ 玲子
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尼寺跡 |
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鎌倉街道と思われる切通しが保存されている。緑のトンネルは、四季それぞれの散策に楽しい。
をみならに蜻蛉行きつもどりつす 玖美子 |
都立武蔵国分寺公園 |
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武蔵国分寺とJR中央線の間の広大な公園。今年整備が終ったばかり。芝生の広場、武蔵野の林など、市民の憩の場になっている。人工の滝のある池には、カワセミが棲みつき、鴨が子育てをする。 |
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*写真はクリックすると拡大表示されます。
写真、文:(c)石橋玖美子 虚子、立子、青邨の句:「武蔵野探勝会」の資料より |