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第一回 十一月・島根(出雲)の藍生だより
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宍道湖の日没
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![]() 日没寸前 |
上に鼓、下に冬の字で「どう」と読む。大人2人で抱えるほどの大きな太鼓のことで、11月3日、鼕をすえた各町内の屋台(山車)が松江城下を練り歩く。それが鼕行列だ。今年は12町内と3団体が参加した。ひとつの屋台には大きな太鼓が二張りまたは三張り据えられている。そばに行くと、本当に胃が振動するのが分かる。各町内とも太鼓をたたく固有のリズムがあり、笛や鉦の音がそれに和する。今年は出発前、県庁で屋台が一同に集まり、観光客らに太鼓をたたかせていた。自分で本物の鼕が打てる良い機会だった。 松江では10月に入ると、夜、各町内で鼕の練習が始まる。風にのってきた太鼓や笛の音を耳にすると、秋の深まりを感じずにはいられない。そして、この鼕行列が終わると、出雲に冬が訪れるのだ。 |
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ゆりかもめ![]() 宍道湖と中海は、毎冬、2万羽以上の水鳥が越冬に利用している。日本海側では有数の越冬地だということで、国際的に湿地を保護する「ラムサール条約」に登録しようと、県などが動き始めた。このゆりかもめも宍道湖に冬の風情を添える。地元は毎朝、えさをやっている人もいる。 撮影:原真理子 |
柿すだれ![]() 撮影:原真理子 |
出雲は柿の名産地。富有柿のような平たい柿ではなく、縦にやや長い柿で、地元では西条柿と呼んでいる。松江市の東、東出雲町畑地区では晩秋、幾重もの見事な柿すだれが見られる。柿を干す場所は、そのためだけの特別の建物、三階建ての「柿小屋」だ。
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*写真はクリックすると拡大表示されます。 文中に撮影者名のない写真、文:(c)滝川直広 藍生しまねサイトはこちらです。 |