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第六回 六月・北海道の藍生だより

 
写真と文:五十嵐 秀彦(いがらし ひでひこ)さん
Igarashi Hidehiko:札幌市在住。昭和31年生れ。藍生には平成八年入会。藍生「はまなす」句会メンバー。超結社メール句会「迅雷」世話人。HP「無門」開設中。

サラスミス

北大植物園。明治19年(1886年)開園。ここが本当に札幌駅のすぐ近くのビル街の中にあるとは信じられない森です。

新樹光浴びてまだらに睡りけり   秀彦

サラ・スミスのリラと呼ばれる日本最古のライラックの樹。植物園の中にあります。北星学園の創始者で宣教師のサラ・クララ・スミス女史が明治23年(1890年)ニューイングランドから持参した苗から育ったものだそうです。今年もちゃんと咲きました。


ムラサキブナ ズミ

植物園のヌシ。ムラサキセイヨウブナの巨木です。名の通り、幹にも葉にも紫の色素が現れている珍しいブナの木です。

これも植物園で見かけたズミの花。五月下旬に満開となります。池の水面に枝がかかっていて、水の中にさえ花を咲かせていました。

地に伏せてものみな染まる桷の花 秀彦


赤レンガ 道庁庭

北海道庁の有名な赤レンガ庁舎です。明治21年に建てられたアメリカ風ネオ・バロック様式とのこと。
うしろの警察の新しいビルが少々じゃまですね。

道庁前庭。地面に白く見えるのは八重桜の花びらです。五月いっぱい八重桜がみられました。


大通 吉井勇歌碑

大通公園。観光シーズンに向けて花壇の整備など、準備万端の様子。大通公園は2月に雪祭り、5月にライラック祭、6月はYOSAKOIソーラン祭、7月ビヤガーデン、8月盆踊り会場等と一年を通してのイベント会場でもあります。



家ごとにリラの花咲き札幌の人は楽しく生きてあるらし

大通公園にある吉井勇の歌碑です。この短歌は昔も今も変わらないリラ咲く札幌の様子を詠っています。
この他にも啄木の歌碑

しんとして幅廣き街の秋の夜の玉蜀黍の焼くるにほひよ

もあります。


リラ




満開のライラック。今年は5月23日〜25日がライラック祭でした。
ライラックには紫だけではなく、白い花もあります。


一陣の波のごとしよリラ揺るる   秀彦

 

会釈して通ひ慣れたる道のリラ  秀彦

 

つぎつぎとベンチ埋まれりリラ並木  秀彦

 

これだけ咲くと、むせ返るような花の香りです。
久しぶりの明るい日差しを求めて人々が外に出てきます。



はまなす句会

6月7日は「はまなす」句会の例会でした。毎月第1土曜日に女性センターでこんな様子で楽しくやっています。只今会員募集中、お問い合わせは下記アドレスまでメールにてお願いします。
連絡先 e-mail :hide.ig@nifty.com

*写真はクリックすると拡大表示されます。

俳句、写真、写真キャプション文:(c)五十嵐秀彦


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