例会トピックス 

あんず句会(藍生関西4月例会)  
(平成15年4月18日)
会場:曼陀羅山寂庵

主宰ご出句
月満ちて花の主の素手素足

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  花びらのはしれる畳低き卓
  山櫻虚空蔵仏を彫りすすむ
  かはほりをつきに放てり山櫻
  花あびて座す花の枝に藤右衛門
 
   

特選句


  おぼろ夜の夢紡ぐごと布を接ぐ 南浦  小糸
  松の花何もておのれ顕(た)たしむる 出井  孝子
  花まつり四五羽の鵯が端山より 本郷  熊胆
  ともかくも戦火の止みぬ松の花 瀬戸内 寂聴
  山の上までつづきけり八重櫻 新田  久子
  五香水きのふ生れたるアトムにも 出井  孝子
  おぼろ夜や歩きて広げゆく記憶 原槙  恭子
  きのふよりけふの光を松の花 妹尾  圭以
  白光の残花を浴びてゐたりけり 宇高  徳子
  休日のそのいち日の花楓 藤井 正幸
  蛇出でし穴観音に火を献ず 佐渡 寿美恵
  さくらよりさくらへ架かる橋細し 今阪 雅子
  この世のおぼろ馬の背の高きより 篠田くみ子

○の句

 
  朧々とされど朗々と星一つ 大西 隆博


  信じたきもの庭先に松の花 村上 敏子
  花御堂淡き裾曳くチマチョゴリ 小林 澄子
  海見ゆる煙突見ゆる山椿 佐渡寿美恵
  かくれては出でては濡るる雀の子 渋谷 澪
  叱られてふかす煙草や夕つばめ 森田伊佐子
  古鏡花を見てきし顔映す 寺島 麻里
  美しき四月よ風は斧を砥ぐ 氏野 光子
  花ふぶき藍ねむらせてよりはげし 米田多美子
  糊の利いた白いワイシャツ花ミモザ 中川 恭子
  ひらきつぐ九重櫻けさしづか 三枝 桂子
  花の雨息継ぐものに熄むものに 米田多美子
  来る事に賭けて半分松の花 森田伊佐子
  花月夜なべておとなのさびしがり 米田多美子
  春惜しむ家族てんでんばらばらに 梅田 昌孝
  濃きすみれ淡きすみれと黄のすみれ 新田 久子


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