例会トピックス 

第132回 藍生10月例会
(平成14年10月5日)
会場:豊島区生活産業プラザ
八階ホール

主宰ご出句
月祀る佐世保長崎坂の町
  月の寺百鬼夜行図など蔵す
  六林男国夫鶴見俊輔夜の長き

特選句


  風分けて男の通る萩の道 谷井 尚子
  風に立つ鶴の一声秋深む 田中 美代子
  田仕舞の夕煙あぐ四世代 海野 良子
  濁世いま天上大風鷹渡る 中村 祐治
  月祀るらふそくの灯をたやさずに 桑田 勝美
  りんだうの原や立木を霧が巻く 小池 啓子
  待宵の榧の梢をわたる風 二宮 操一
  水澄めば水に手をつくことをして 伊藤 通子
  秋蝶のほかにもなにかよぎりけり 栗島 宏
  神子舞の足袋先あまる小望月 竹内 貴久枝
  みずひきの鎌倉ぶりの乱れやう 今野 志津子
  彼岸花むかし疎みし花なれど 北林 濱代
  鉄棒は鉄棒の色小鳥くる 鎌田 ゑり
  石榴の實ほろほろ酒に落としけり 成岡 ミツ子

一重丸句

 
  もってのほか包む朝刊しめらせて 岩谷 美津子
  貸し借りのなしおのづから秋落葉 後藤 洋
  折って折って枯ひまはりの茎太し 鎌田 ゑり
  射貫く眼の歩けぬ母や鯊日和 植村 やよひ
  望月の涙ふいても朧朧と 小木曽 仁子
  しづくして白曼珠沙華おびただし 中村 朋子
  羽生さんの句読み返す秋日和 横井 定利
  ぼんぼりに灯を入れてゆく無月かな 桑田 勝美


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