例会トピックス 

第125回 藍生1月例会
(平成14年1月13日)
会場:池袋、芸術劇場中会議室

主宰ご出句

寒搗のお四国よりの芋の餅
  徒遍路青年眼凍つるまで
  七種の粥座つらぬく朝日かな

特選句


藍生1月例会写真
  ゆふぞらにまた白鳥のあらはるる 中岡 毅雄
  寒昴恋に力の要りにけり  桂木 夏
  氷柱折るホテルの一日始まりぬ 横井 定利
  田の畔に半紙を敷きて鏡餅 植村 やよひ
  月光の列に加はる除夜詣 原田 康子
  傘突き刺してありにけり冬菜畑 寺澤 慶信
  牧場の柵にかかれる飾りかな 本田 正四郎
  寒林の風入れにけり机拭き 田邉 文子
  寒に入る子規庵に鍵かかる音 岩谷 美津子
  日なたぼこしてゐるやうに見えるだけ 石橋 玖美子
  割られたる形のままに氷りけり 水野 浩子
  遠景に県庁見ゆる冬の晴  海老根ヨシ子
  あらたまの白ばら一輪染物屋   岩井 久美恵
  裏山の陰りて高し松飾り  石川 秀治

一重丸句

藍生1月例会写真
  千里同風どこまでも初御空 半田 真理
  盆梅のうるさきほどに花ひらく 浅見 宏子
  水鳥となりてからだをぶつけたや 丹野 麻衣子
  臘梅や日翳りくればうすみどり 二宮 操一
  こと足りて真綿のやうな湯にしづむ 鈴木 仁
  羽子をつく吹上茶屋の女かな 岩井 久美恵
  六十路果つ臘梅と船の笛  山口 都茂女
  寒卵乱暴な口きいてみる 鎌田 ゑり
  初富士や南病棟一人部屋 田中 美代子
  笹山の音聴きに出る六日かな  森田 伊佐子
  干柿をひとつ食らひし夜の底  藤井 正幸
  白鳥の群しんしんと田の中に 中岡 毅雄
  雪の中より声明の起りけり  栗島 弘
  寒卵きのふと同じ夢に覚め 岩谷 美津子
  一月の塔の上より降りてくる 有住 洋子
  その喩え嬉しきものに雪女 田口 忍
  葉牡丹の野菜のやうに置かれけり 住田 千恵
  榧の実のこぼれて媼よろこばす  佐藤 くにを
  冷たき指ピアスコンタクトレンズ  青天子
  らんらんと蓮の枯れてゆきにけり 今西 美佐子


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