2002年2月 藍生 主宰句 |
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黒田杏子
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さしくべし大根榾火のこゑ発す お四国の月をあげたる柚子湯かな 極月の阿波の遍路のわれを過ぐ 逝く年や背負ふ荷巨き徒遍路 年惜しむ旅人われら土佐の月 赤亀山納の句座となりにけり 欣一先生敏雄先生菊を焚く 戦争の句を忘るゝな年忘 雪椿挿して一輪青邨忌 亡きひとの亡きひとのこゑ冬牡丹 鮫といふゆふべふぶける駅舎かな 雪雲に消ぬる大白鳥のこゑ いさり火のどれもしろがね雪時雨 机拭く青炎いよよ除夜の月 鎌倉に星満ちたれば梅早し |
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