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非常食研究会Emergency/disaster food

ヒアリング:尾西食品株式会社

日時 2012年5月8日 
<会社データ>
所在地 〒108-0073 東京都港区三田3-4-2 COI聖坂ビル3階
Tel. 03-3452-4020(営) URL: http://www.onisifoods.co.jp

お話をうかがった人:
  常務取締役営業本部長 唐沢寛 さん
  営業第一部リーダー 尾西研二 さん

アルファ米非常食のメーカー、尾西食品株式会社さんに、賞味期限が近付いた食品に関して、主に
Q1回収しているかどうか、 またQ2回収している場合、回収後の処理 の2点についてお聞きしました。

Q1 賞味期限が近付いた食品の回収について
自治体等に納品した食品は実際に使用されており、東京近辺では不足するほどだそうです。尾西食品はリサイクルシステムを持っているのですが、自治体等は廃棄するにも費用がかかる事もあって、廃棄するのではなく、防災訓練で使用しているという事です。

個食タイプの製品は配布したり、50食タイプの製品(炊き出しセット)は防災訓練で炊き出しを行って食べていただくとのこと。納品から3-4年のうちに、各自治会で訓練などで消費されるので、回収するケースは殆どないとの事でした。
需要としては50食タイプの製品が減少傾向にあり、個食タイプの製品が増加傾向にあるそうです。

Q2 リサイクルシステムについて
尾西食品は優れたリサイクルシステムを持っています(期限到来製品回収リサイクル)。
5年を過ぎた食品は、
お客様から直接工場に送ってもらう → 工場で容器と食糧に解体し、養豚場へ輸送
→ 他の飼料との混合作業 → 豚の飼料へ
・工場への送料はお客に負担してもらう
・段ボールは業者へ出す
・基本的には自社製品の引き取りだが、他の製品に関しても別途相談に応じる (ただし油分のある製品は無理)
・企業でも従業員に配るなどするが、管理の問題で余ってしまう場合は、リサイクルに。

また、備蓄した非常食を有効利用してもらい、産業廃棄物にしないために、「食べて下さい」というPRを行うそうで、以下のような使用例もあげていただきました。

・アルファ米を大手企業の社員食堂で使用している例も (Table For Twoのシステムで寄付に回す。CSR (Corporate Social Responsibility (MBA用語で”企業の社会的責任”)として)
・都立高校で、1泊の防災訓練をしている所で使用
・病院食として通常に使用、3-4年で消費
・私立中学校で、親の払う入学金の一部で購入し、卒業時に、後2年残っている状態で親に戻す

企業が非常食を廃棄する場合は産業廃棄物の扱いとなるので、処理費用のかかる廃棄を回避するために企業も積極的に消費を工夫する傾向があるようです。
尾西食品では、アルファ米とカレーのセットの製品も出していますが、納品先は殆どが施設で、そこで食べてしまうため残ったことはないそうです。

また、自社製品の他に、他社製品も取り扱っています。最近はグリコの「ビスコ」など製菓会社の製品を、「普通のビスコですから普通に食べて下さいと」勧めたりするそうです。

*販売した製品の期限管理*
尾西食品では、品質維持の意味合いもあり賞味期限管理システムを作っているそうです。自治体や企業、学校、病院などに納品した製品については期限管理を行い、賞味期限の1年前、半年前、3か月前、の3回、書面で連絡をしているそうです。月に50件以上にもなるそうです。そういったシステムを使っていても、相手の担当が変わったり、移転するなど、データベースの更新を含め大変な手間をかけていることになります。

*現在の超繁忙の状態について*
尾西食品の製品も現在半年待ちで、注文に追い付かない状態ですが、「熱しやすく冷めやすい」防災需要の特徴 (3.11東日本大震災より1年という時期であるため購買熱が高い) を割り引いても、全体に需要が増えているとのことでした。以前は、都心部など夜間人口の少ない所では1食分用意すれば十分という考え方であったのが、昼間人口も鑑み3日分となると、役所では急に増やせないので、企業に購入するよう求める。役所指導により企業での需要が増えているのではというお話でした。
このように、尾西食品の「非常食」トップメーカーとしての、無駄な廃棄を避け消費を促す努力が、業界全体にも良い影響をもたらし、実際に、数年前よりも確実に進歩していると感じました。

<アルファ米>
アルファ米(orアルファ化米)とは、炊いたお米を乾燥させたもので、アルファ化とは米の主たる成分のデンプンが加水・過熱された状態をいいます。乾燥させてデンプンがアルファ状態を保ったお米をアルファ米といいます。
平安の昔から使われていた糒(ほしい・ほしいい:乾飯とも書く)はアルファ化されていないので似て非なる食品だそうですが、水を加えて、粉にし、いろいろな料理に用いられて来ました。
また、戦時中、ローラで潰して粉にしたもの(まつや『ライスるん』と同様のもの)を、南国の島などの日本兵へ届けるために魚雷に詰めて陸へ打ち上げていたとのこと。これは驚きでした。

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