チャパラル2J の完成より前に完成していたこれまた完成度が高い"March 707" も同時に紹介させていただくことができた。
Klaus Tonn氏が実際に March 707 を所有する人物より依頼を受け、実車を隅々まで計測しながら製作したという作品だ。
 氏の作品の良いところは、実車と同じような塗装の仕方だ。変にクリヤーを吹き付けてピカピカにするのではなく、それこそワックスで磨いたような仕上げにしているところがとても好感が持てる。

 1970年のCAN-AMシリーズは波乱に満ちていた。 まず、CAN-AMになくてはならない人物であった“ブルース・マクラーレン”の突然の事故死で始まり、その代役として登場した 英雄“ダン・ガーニー”のワークス・マクラーレン加入。しかし、諸般の事情で2連勝していたCAN-AMからこれまた突然の脱退。
 マシンに目を向けると、多数のニューマシンの登場にシリーズは最高潮に達していた。 個人的な意見であるが、1969年、1970年の2年間が CAN-AM の頂点だったと思っている。

 そんな時期に登場したのが、先に紹介した"Chaparral 2J"と "March 707"である。
この年は、そのほかに、やっと実戦登場した"AVS Shadow"、Lolaの野心作 "Lola T220"、2世代目の"Ti22"、そして、無謀な挑戦だった "Macs it Special"など多彩なマシンが登場した。
その中でもなんとかワークス・マクラーレンに対抗できたのは、"Ti22"、"Lola T220"、そして、この"March 707"だったと思う。
Chaparral 2J については、その斬新なアイデアで速さは示せたがマシンとしての信頼性は不十分だった。

 それでは1970年に発足し、初年度から F1と CAN-AM に挑戦したマーチ社の意欲作 "March 707"を1/12スケールに模型化した Klaus Tonn氏の作品をご覧あれ!!
 

TOP : 1/12 scale "March 707".
(C) Buit and Photographs by Klaus Tonn.



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(C) Built and photograph by Klaus Tonn.