CAN-AM ROUND 2
MSL CAN-AM 第2戦
ミスターパーフェクト Mr.Kogi's McLaren M6A 2連勝!!


TOP : The winner Kazuhiro Kogi, Hiroshi Tadokoro 2nd(left side) and Tsutomu Kikuchi3rd(right side).

 第1戦に続き深谷「シャパラル・サーキット」で開かれた第2戦は、小儀和宏氏のマクラーレンM6Aの2連勝で幕を閉じ、1967年の実車がそうであったように初代シリーズチャンピオンに向かって大きく前進したのでした。
一方、大阪より遠征の1968年等々力12時間レースの覇者でもある田所博史氏は前回屈辱の4位の汚名を返上すべく大阪唯一のスロット・サーキットであるSPEED 21での猛特訓を決行、その成果が実ったのかトップ小儀氏と半周以下の僅差の2位というすばらしい結果を残しました。そして翌日にはなんと次の第3戦の舞台となる等々力「レーシング・パラダイス」に早くも現れてテストをするなどすでに第3戦制覇に向けて意欲的なところを見せていたのは流石でありました。
ところで、このレースのトピックスと言えば菊池 勉氏の参戦ではないでしょうか。菊池氏は、あの1965年に開かれた伝説のイベント「第1回オール関東チーム対抗選手権」において“GT”クラスで個人優勝した実力者。当時菊池氏は、東京下町の“スーパースター” と言われ、山の手のスーパースターと言われた鳥海志郎氏と共に日本のスロットカーレーシング創世記を作り上げた功労者と言ってもいいでしょう。
ご自身久々のコントロールに多少迷いはあったものの終わってみれば3位というすばらしい成績。レンタカーでの参加というハンデを考えてもこの結果は脅威でありました。第3戦以降の活躍が注目であります。
今回のレースには白坂広史氏のファンカー「チャパラル2J」は諸般の理由で不参加でありました。
よって第2戦のエントリーは合計6台とややさびしい参加でありましたが、緒戦と違い各車ベストセッティングでの参加となり各ヒート共白熱したレース展開となりました。

<エントリー>
Driver
Machine
Frame
Motor
Weight
Kazuhiro Kogi
McLaren M6A
PLAFIT
F100
158g
Hiroshi Tadokoro
McLaren M6B
PLAFIT
F100
159g
Tsutomu Kikuchi
Lola T160
PLAFIT
F100
157g
Dr.K
Porsche 917/10
Original
F100
186g
Yasutaka Nomura
Lola T160TS
PLAFIT
F100
168g
Hirofumi Makino
McLaren M8A
MOTOR
MODERN
F100
174g

TOP : The winnig machine's McLaren M6A.
予選タイムアタック!!
 
 年功序列ということでまずは親分こと“田所博史”氏がトレードマークであるイエローカラーも鮮やかなニューマシン“マクラーレンM6B”ジョー・ボニエ仕様でアタック開始!!
予選方式は、5コースで5周して一番良いタイムが予選タイムとなる方法。
田所親分は2周目に出した“7.915”秒が最高タイムとなりまずはトップ。
そして、2番手登場は黄金のルーキー(!?)“菊池 勉”氏。レンタルマシンであるローラT160を駆りなんといきなりの“7.886”秒でトップを奪取。そして、ただ一人CA-2クラス(1968年以降のCAN-AMマシンクラス)となってしまったDr.K氏はポルシェ917/10ターボでやや遠慮ぎみの“8.045”秒。
続いて登場したMSL CAN-AM主催者であるM凡太郎はマクラーレンM8Aとドイツの最新シャーシであるMOTOR MODERNのセッティングがやっと合ってきたのか本人もあっと驚くベストラップ“7.849”秒を叩き出す。
そして、登場した真打“ミスターパーフェクト”緒戦完勝の“小儀”氏はちょっと大人しい目に“7.903”秒で前回のポールタイム“7.746”秒を破ることが出来ず予選3位。しんがりは予選ぎりぎりに登場した野村氏のローラT160TSは実車同様ベストセッティングが出来ていないらしく“8.730”秒で6位に終わる。
<予選>
Driver
Machine
Time
Hirofumi Makino
McLaren M8A
7.849
Tsutomu Kikuchi
Lola T160
7.886
Kazuhiro Kogi
McLaren M6A
7.903
Hiroshi Tadokoro
McLaren M6B
7.915
Dr.K
Porsche 917/10
8.045
Yasutaka Nomura
Lola T160TS
8.730

TOP : Bontaro's M8A had qualified into pole position in a Can-Am round 2.

TOP : The golden rookie "Tsutomu Kikuchi"'s Lola T160 gots a 2nd position.
(C) Photographs by Hirofumi Makino. 

TOP : The 4th position McLaren M6B drivin by Hiroshi Tadokoro.
(C) Photograph by Hiroshi Tadokoro.
決勝、そして大波乱の第1ヒート!!

 さて、予想外のポールポジションを得た凡太郎が第5コースを選んだことにより予選2位の菊池氏は3コースを選択、小儀氏は2コース、田所親分は4コース、Dr.K氏は6コース、そして、野村氏が7コースという第1ヒートコース順となりスタートを待つ。
7時ちょっと前いよいよCAN-AM第2戦第1ヒートのスタート。
第1コーナーバンクを各車全力で駆け抜ける。黄金ルーキー“菊池”氏がいきなりのトップでバンクを駆け抜けるが7秒台を出した4車がバンク下の第2コーナーを同時に駆け抜けたかと思われたその瞬間全速で追って来ていた野村氏のローラT160TSがオーバースピードが原因かその4車に絡んだのだ。それは1968年のCAN-AM最終戦「ラスベガス・グランプリ」で全速で下位から上って来たマリオ・アンドレッティのローラT160フォードがブルース・マクラーレンのマクラーレンM8Aに追突したのを切っ掛けで起きたスタート直後の多重クラッシュを思わず思い出してしまう。その結果、上位各車がコースアウト。波乱の幕開けである。
ベストコースでスタートした凡太郎のマクラーレンM8Aはその影響で最下位に転落。
結局第1ヒートはミスターパーフェクトの小儀氏が貫禄のトップチェッカーを受ける。2位には同ラップで田所親分。3位はマイペースで走ったポルシェのDr.K氏、続いて初参加で大健闘の往年のスロットチャンプ菊池氏、オーバーヒートでエンジンが垂れてしまったマクラーレンの凡太郎、そしてウイングがもげてしまった野村氏と続く。


TOP : Exciting start  heat 1 at Can-Am round 2.

TOP : Golden Age Sloter Hiroshi Tadokoro and Tsutomu Kikuchi.
 第2ヒートは、まさに1965年オール関東チーム対抗以来の両雄対決に終始した。
 特に親分こと田所氏は、今回から自前のコントローラーに昔ながらの押しボタン式ブレーキを装着し万全を喫しての参戦であった。(ちなみにこの押しボタンには洒落なのか洋服のボタンがついていたのには思わず笑ってしまった「これはブレーキ・ボタンや・・・」と親分)
ゴールは両雄ほとんど同時ゴールという僅差で田所親分がトップチェッカーを受けた。
 第3ヒートは再び小儀氏がトップ。それを菊池氏が半周の差で2位。田所氏は今回はDr.K氏、凡太郎の後の屈辱の5位。
 さて、迎えた第4ヒート。ここで再びゴールデン・エイジコンビの対決である。スタートで菊池氏がリードするものの親分の後半の速さに追いつかずこれまた2位でチェッカー。小儀氏は凡太郎と同時ゴールの3位。チャンピオンの戦いぶりはまさにミハエル・シューマッハ並みか?!
 第5〜6は小儀氏の作戦通りの4コース、6コースの戦いで有利に進め全てトップでのゴール。両ヒート共遂に田所親分はミスターパーフェクト小儀氏の前でチェッカーを受けることは出来ず無念の総合2位でのゴールとなる。
 全6ヒート行われた今回のCAN-AM第2戦は、僅差の争いでまたもミスターパーフェクト 小儀氏の優勝で幕を閉じました。練習、予選と珍しくスピンやコースアウトをしていたミスターパーフェクトはさすが本番では強さを発揮し、遂に万全の体制で臨んだ(!?)田所親分を撃破し、2連勝を達成することに成功しました。しかし、その差はミスターパーフェクト小儀氏の131.8周に対してなんと親分は131.4周という0.4周という僅差での2位はさすがでした。
3位は往年の腕前を復活させた菊池氏が約2周差で3位。そして、マイペースで完走を狙った走りが成功したのかDr.K氏が4位。凡太郎は5位。野村氏は6位という結果でありました。
CAN-AM Round 2 Results ( 3 minutes / 1 heat )


Heat
K. Kogi
H. Makino
T. Kikuchi
Y. Nomura
H. Tadokoro
Dr.K
1
21.4laps
2 lane
19.5 laps
5 lane
20.8 laps
3 lane
18.8 laps
7 lane
21.4 laps
4 lane
21.3 laps
6 lane
2
21.6 laps
5 lane
20.8 laps
3 lane
22.2 laps
7 lane
18.8 laps
4 lane
22.3 laps
6 lane
20.8 laps
2 lane
3
22.3 laps
3 lane
21.3 laps
7 lane
21.8 laps
4 lane
19.8 laps
6 lane
21.2 laps
2 lane
21.4 laps
5 lane
4
21.9 laps
7 lane
21.9 laps
4 lane
22.2 laps
6 lane
18.8 laps
2 lane
22.4 laps
5 lane
20.3 laps
3 lane
5
22.3 laps
4 lane
20.1 laps
6 lane
21.3 laps
2 lane
19.4 laps
5 lane
22.3 laps
3 lane
21.1 laps
7 lane
6
22.3 laps
6 lane
19.8 laps
2 lane
21.2 laps
5 lane
20.4 laps
3 lane
21.8 laps
7 lane
21.3 laps
4 lane
TOTAL LAPS
131.8
123.4
129.5
116.0
131.4
126.2
Fainal Results
1st
5th
3rd
6th
2nd
4th
MSL CAN-AM Challenge Cup Point Ranking
( CA-1 class : 1964-1968  CA-2 class : 1969-1974)


Driver/Machine
Round 1
Chaparral C.K
( June 21)
Round 2
Chaparral C.K
( Aug 23 )
Round 3
Racing Paradise
( Oct 4 )
Fainal Round
Racing Paradise
( Dec ??)
TOTAL
Kazuhiro Kogi
McLaren M6A
9 points
9 points
-
-
18 points
( CA-1/1st)
Hiroshi Tadokoro
McLaren M1A
McLaren M6B
3 points
6 points
-
-
9 points
( CA-1/2nd)
Dr.K
Porsche 917/10
4 points
( CA-2 class
/6 points)
3 points
( CA-2
/9 points)
-
-
7 points
( CA-2/1st)
Hiroshi Shirasaka
Chaparral 2J
6 points
( CA-2 class
/9 points)
-
-
-
6 points
( CA-2/2nd)
Hirofumi Makino
McLaren M8A
2 points
2 points
-
-
4 points
( CA-1/3rd)
Tsutomu Kikuchi
Lola T160
-
4 points
-
-
4 points
( CA-1/3rd)
Yasutaka Nomura
Lola T160TS
-
1 point
-
-
1 point
(CA-1/4th)
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