1968 FUJI 1000Km RACE
TOYOTA-7 VS LOLA T70MKIII






 1968年の日本モータースポーツ界は、ビッグマシンの対決に大いに盛り上がった年であった。
ちょうど海の向こうのCAN-AMシリーズがメジャーなレースになってきたそんな中、わが国の最高峰のレース、68年日本グランプリが開催された。T.N.Tの対決。すなわちトヨタ、ニッサン、タキ・レーシングの雌雄を決する対決であった。そして結果は、シボレーエンジンを搭載したニッサンR381がその圧倒的なパワーにより圧勝。トヨタ、およびタキ・レーシングのビッグマシン勢は惨敗を喫したのだった。
 そんな余韻が冷めない7月21日。場所も同じく富士スピードウェイにおいて、T.N.Tの再戦が実現した。
 

 
 
 
 
 
 

 68年日本グランプリでニッサンの前に惨敗したチーム・トヨタは、前年のトヨタ2000GTの活動と同じく、国内の耐久レースに積極的に参加していく方針を継続し、この富士1000Kmレースや鈴鹿耐久レースなどに参加する事となる。レースごとに改造が加えられていく3リッタートヨタ7は、確実にデビュー戦の日本グランプリ時の性能を上回り、同年最後のレースであった日本CAN-AMレースにおいては、7リッター級のビッグ2座席マシンの中で福沢幸雄が総合4位という好成績を残すに至った。
 

TOP : 68' TOYOTA-7 in Fuji 1000Km.
Winning #10 Toyota-7 drivin by Hiroshi Fushida.
(C) Photograph, modeling by Hirofumi Makino.
 1968年富士1000Kmレース 富士スピードウェイ 6Kmフルコース 167周

 トヨタは、3リッタートヨタ7を3台。
#9 細谷四方洋/大坪善男 #10 鮒子田 寛/蟹江光正 #11 津々見友彦/見崎清志

 ニッサンは、R380IIIを2台。
#3 砂子義一/高橋国光 #5 横山 達/北野 元

 タキ・レーシングチームは、ローラT70MKIIIを1台、ポルシェ910を1台。
ローラ#1 田中健二郎/酒井 正 ポルシェ#2 長谷見昌弘/片平 浩

また、T.M.S.C(トヨタ・モータースポーツ・クラブ)主催ということで、高橋晴邦や川合 稔らのトヨタ1600GTやカローラ・スプリンターなどのワークス・ツーリングカーも出場している。

 レースは、まさに白熱の展開を見せ、全167周の内、134周まで快調にトップを走っていたタキ・レーシングのビッグ・ローラがギヤボックスのトラブルにより後退。ひたすらローラに食いついていた鮒子田 寛組のトヨタ7が遂に135周目にトップに躍り出た。
鮒子田は、そのまま最後までトップを守り抜き、嬉しい優勝。鮒子田は、後日行われた鈴鹿1000Kmも制し、東西1000Kmレースを制覇するという偉業を成し遂げることになる。
2位は、ベテランの田中/酒井組が、ローラを労わりながら続き、3位にもタキ・レーシングのポルシェ910が長谷見のドライビングで入った。
日本グランプリで完勝したニッサンチームは、主力のR381を温存したためか、砂子/高橋組のR380が4位に入るのがやっとという状態だった。
 

Winning TOYOTA-7 V8 3000cc ------
 

Race times 5' 46"04'"49  167Laps -----

TOP: Overall 2nd.
Taki Racing Team's LOLA T70MKIII .
(C) Photograph, modeling by Hirofumi Makino.



 
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(C) Photographs, modeling by Hirofumi Makino.