2019年から実に3年ぶりに開催された自動車模型の祭典「ホビーフォーラム」。
待ちに待ったイベントが帰ってきた!
 場所も同じ横浜 大さん橋大ホールである。

 しかし、世の中はその3年間の間に大きく様変わりしており、特に新型コロナ・ウイルスの影響は大きく、経済面も含めて世界中が変貌していったことは承知のとおりである。

 さて、模型の世界はどうなのだろうか。
そんなことも考えながら今回のホビーフォーラムは興味深かったのだが、販売ブースも朝から大賑わいのようであまり心配することはなかったように思えるがどうだろうか。

 今回から、当方のレポートは今までよりあっさりとレポートさせていただいている。
色々経費が掛かる此の頃どうかご理解のほどお願いしたい。
 
 
  
 今回の「くるま村少年団」の展示テーマは、今までの総集編である。
「1963-1970s 日本モータースポーツ回帰」。
 簡単に1963年第1回日本GPからF1 in Japanぐらいまでの日本を舞台に活躍した代表的なマシンたちをピックアップして展示させていただいた。

 
1) 1963年 第1回日本グランプリ
 1963年記念すべき近代日本グランプリの誕生である。
ヨチヨチ歩き始めた日本の自動車メーカーたちと外国製スポーツカーが入り混じったレースであった。
招待レースで有名どころの世界のレーシングカーが集まったが、優勝したのはライトウエイトの“ロータス23”であった。

 
2) 1964年 第2回日本グランプリ
 本腰を入れたプリンス自動車の活躍は目覚ましかった。特に、スカイライン2000GTBとポルシェ904GTSとの戦いは日本のレースの夜明けと言われた。実際プリンスは、100台限定の"S54B"を投入、フロント部を延長し、そこにグロリアの直6エンジンに、ウェーバーキャブを装着、FIAスポーツカークラス年間100台生産を実現したスペシャルマシンを開発したのだ。しかし、式場壮吉のポルシェ904GTSの参戦で、GT-IIクラスは波乱の展開となった。
 
 




(C) Built and photographs by M.
1/24scale Lotus 23.
1963 1st Japan GP Special Race winning machine.


 

(C) Built by H.K.
1/24scale slotcar Porsche 904GTS.
2nd Japan GP GT-II winning machine.


 
 (C) Built by M.
1/24scale Prince Skyline S54B.
1964 2nd Japan GP GT-II Race .
It Got a 3rd driven by Tetsu.


1964 2nd Japan GP GT-IIclass race.
Tetsu Ikuzawa with S54B VS Shikiba's 904GTS.

 

 
 3) 1965年 全日本自動車クラブ選手権レース大会
 諸般の事情で中止となった鈴鹿での第3回日本グランプリに取って代わるレースとして注目されたのがこの通称“CCCレース”であった。
 浮谷東次郎、生沢 徹 この若いドライバーは他の有名ドライバーを圧倒し、頂点にたった。
 
 
 


 (C) Built by H.K.
1/24scale slotcars.
1965 All Japan Drivers champion ship.
GT-I ckass winning machine "#20 Toyota sport 800"
and 2nd place "#1 Honda S600"


 
 (C) Built by H.K.
1/24scale slotcars.
1965 All Japan Drivers champion ship.
GT-II ckass winning machine "Lotus Racing Elan 26R".

 
 4) 谷田部自動車高速試験場
 1965年にプリンスR380が世界記録に挑戦。1966年にはトヨタ2000GTが3日間に及ぶ世界記録に挑戦。そして、1967年にはニッサンR380IIがプリンス時代の記録に再挑戦。
 この3年間は、記録挑戦の時代となった。
 



TOP : The speed record trial in yatabe automotive international high-speed test course.
Prince R380 in 1965. This is 1/24 slotcar. Built by H.K.
Toyota 2000GT in 1966. This is 1/24 modelcar. Built by T.Sudo.
Nissan R380II in 1967. This is 1/32 slotcar. Built by T.Sudo.



 

 TOP : Prince R380 in 1965. This is 1/24 slotcar.
(C) Built by H.K.

 



  

 
 TOP : Toyota2000GT in 1966. This is 1/24 modelcar.
And Hiroshi Fushida with his Toyota 2000GT.
(C)Built and photogrph by T.Sudo.
 


  TOP : Nissan R380II in 1967. This is 1/32 slotcar.
(C)Built and Photograph by T.Sudo.

 
 5) 1966年 第3回日本グランプリ 
 場所を、新たにオープンした“富士スピードウェイ”に移し、それまでの複数のクラス分けをなくし、グランプリタイトルをプロトタイプカー(FIA グループ6クラス)に懸け本格的なレースに生まれ変わった。
そして、2年間の熟成が功を奏してプリンスR380が富士での最初のグランプリ優勝マシンとなった。
しかし、プリンスの最大のライバルであるポルシェは、プライベート参加ながら最新鋭のポルシェカレラ6が参戦し、ピット作業とドライバーの腕の問題がプリンス並みであればプリンスの優勝はなかったのではないかと思われるほどマシンの性能差があることがわかった。
 また、トヨタも市販前提のトヨタ2000GTレースバージョンを持ち込み健闘したレースを見せ3位入賞を得た。
 グランプリレースに参戦した滝進太郎駆る“ポルシェカレラ6”であるが、この車両は実に以後10年以上もの間、国内レースにおいてオーナーは変わるものの活躍し続けることはこの時点では誰も知らない。このシャーシナンバー"906/120"の変貌をごく一部ではあるがモデルカーで再現された作品を並べてみた。
 
 
 


 
 TOP : 1966 3rd Japan GP in Fuji.
Shintaro Taki 's Porsche 906 / 906-120
1/24scale Slotcar.
 Built by H.K.

 

 TOP : 1968 Japan GP driven by Hiroshi Katahira from Taki Racing Team.
1/32 scale Porsche 906.
(C) Photograph and built by T.Sudo.

 

TOP : 1969 TUDOR CARRERA 6
1/32scale Porsche 906.
(C) Photograph and built by T.Sudo.

 
 
TOP : The kit uses a 1/43scale resin body made by Provence Moulage.
It join 1972 Masters 250Kms race.
(C) Photograph and built by Masayuki Yamada.

 

  TOP : The ROREX Special Carrera 6 of Inter 200 miles Race in 1970.
(C) Photograph and built by Masayuki Yamada.

 
市販前提のTOYOTA 2000GTがプロトタイプカーとしてグランプリに出場した。
しかし、本格的プロトタイプカーのプリンスR380やポルシェ906のミッドシップマシン
達には太刀打ち出来ず3位に入るのがやっとであった。


TOP : 1/32 scale 1966 Toyota 2000GT Prototype.
(C) Photogtaph and built by T.Sudo.
 

 
 
TOP : 1/24scale 1966 Japan GP winning machine "Prince R380".
(C) Full scratch build by M.

 
 6) 1967年 第4回日本グランプリ
 富士スピードウェイで展開した自動車メーカーとプライベーターの戦い。
まだ、プライベーターでも勝てることできた最後のレースとなる。
 そして、スーパースターTetsu Ikuzawaの誕生である。
 
 
 
TOP : 1967 4th Japan GP in Fuji.
All 1/24scale Slotcars.
Built by H.K.

 


 
  
 TOP: G.Yasuda's LolaT70MKII modefyed Gr.6 Proto.
1/24scale Slotcar.
Built by H.K.

 

 
TOP: Team SAMURAI 's "HINO SAMURAI"..
1/24scale Slotcar.
Built by H.K.

 
 7) 1968年 日本グランプリ
 このレースより第何回という名称がなくなる。
ビッグ・マシンの戦い。グループ7カーの登場。 T.N.T(トヨタ、ニッサン、タキ・レーシング)の戦い。そして、Tetsu。
社会現象になるほど日本グランプリは注目されるイベントとなる。
 
 
 
 
TOP: 1/12 scale "Porsche 910"with Tetsu Ikuzawa.
He got 2nd plece in 1968 Japan GP.
Built by T.Sudo.
And full scratch built #25 Sigma MC74 by T.Sudo.


 7

TOP : #91and #34 built by M.Nogami.



TOP : 1/24scale "Nissan R381"in 1968 Japan GP
Built and photograph by T.Sudo.
This wing moves while driving.





TOP : 1/24scale 1968 Nissan R380AIII.
Full scratch photograph and built by M.


 
TOP : 1/24scale "68 Toyota-7 "in 1968 Suzuka1000Km
(C) Built and photograph by T.Sudo.

 
 

TOP: 1/32scale Slotcar "#26 Lola T70MKIII".
Driven by Tanaken.
(C) Photograph and built by T.Sudo..

 

 
TOP : 1968 Japan GP in Fuji.
1/24scale Daihatsu P5 of Slotcar.
(C) Built by H.K.

 
 8) 1969年 日本グランプリ
 頂点を迎えたビッグ・マシン同士の戦い。この1日のためだけに作り上げられたメーカーマシン最後の戦い。そして、限界を超えていたタキ・レーシングの戦い。期待のTetsuはマシンが手配できず不参加。
 この年、フォーミュラ路線を打ち出したJAFグランプリが開催されている。2年後の1971年よりフォーミュラカーでの日本グランプリが開催された。
 
 
 
 
 
 (C) Photograph and built by M..
1/24scale Bellet R6 in 1969.

 

 
TOP : Hiroshi Fushida's "Toyota-7" in 1969 JapanGP.
(C) Photograph and built by T.Sudo.


TOP: 1/24scale Slotcar "#21 Nissan R382".
(C) Photograph and built by T.Sudo..


 
TOP: 1/32scale Slotcar "#14 Porsche 917".
Driven by Jo Siffert.
(C) Photograph and built by T.Sudo..

 
 
 
9) 1971年〜 富士グランチャンピオン
 1971〜1972年までは、ビッグ・マシンのレースを継承したレースだったが、1973年より2リッタースポーツカーでのレースとなり、各メーカードライバーも参加するドライバー主体のレースへと変貌し、大人気なシリーズとなる。
 そして、マーチ、ローラ、シェブロン、GRDなどの外国製マシンが大挙登場し、国産マシンも交じりデッドヒートを繰り返した。
また、生沢 徹、風戸 裕、そして、鮒子田 寛を筆頭として同時期にヨーロッパF2選手権やル・マン24時間レース、さらにF1レースなどに挑戦する日本人ドライバーや国産マシンも登場し、本格的な飛躍の時代へと入っていった頃でもあった。
 
 
 
 TOP: 1/43scale Full scratch built "GRD 273".
Others 1/43modelcars built by O.Aihara.

GRD S72s, Bellco 72D is Full scratch built by O.Aihara.
 
 10) 1976年。"F1 IN JAPAN "
 F1ドライバーズ世界選手権が富士で初開催。しかし、わずか2年間で日本のF1レースは終わり、1987年までF1レース(鈴鹿サーキット)が日本で開催されることはなかった。
 このレースは、まだプライベートがF1に参加可能であり、国産マシン”コジマKE-001”が長谷見昌弘のドライブでハイパフォーマンスを世界に見せつけたり、スポットで日本人ドライバーが多々参加することが可能なレギュレーションであった。。
 
 以上、このような10数年間をモデルカーを通して振り返ってみたのが今回の展示内容である。
 
 
 
 
  TOP : 1/12scale KE-001
 (C) Full scratch built and photoglaphs by M.
 
 


 

 

 TOP: 1/43scale GRD 273.
It's Tetsu Ikuzawa's machine of Team Nippon in 1973.

(C) Full scratch built and photoglaphs by O.Aihara.
 
 11) 鮒子田 寛 
 "1972年富士グランチャンピオンシリーズチャンピオン獲得50周年メモリアル"

 輝く富士グランチャンピオン獲得から早50年の節目の年。5年前と同じくご本人が当方ブースへ登場!
 サプライズプレゼントとして当時を再現した完成車を鮒子田氏にメンバーより贈られた。
 
 
 

 
 

 TOP : 1/24scale "68 Toyota-7 "in 1968 Suzuka1000Km
Built and photograph by T.Sudo.

 


 (C) Photograph by T.Sudo.

 (C) Photograph by T.Sudo.


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SPECIAL THANKS : H.K, M , SEB and O.Aihara.
And a friend of mine.