雨に強かった"Tetsu"が帰ってきた!! 2016年11月27日(日)、袖ヶ浦フォレストスピードウェイ で開催された「2016 SIDEWAYS TROPHY」において我が Tetsu Ikuzawa が雨中のレースで優勝を飾った。 まずは総合優勝おめでとうございます。 そして、最高齢優勝記録更新おめでとうございます。 前回はエンジントラブルにてDNSだった Tetsu にとってはリベンジのレースであったが、得意の雨に恵まれブッチギリの優勝が出来たとご本人より連絡をいただきましたので早速ご紹介しようと思う。 そして、60年にもおよぶレース歴はまさしく日本モータースポーツ史の歴史でもあり、HP「くるま村の少年たち」を開設するきっかけを作って頂いたのも Tetsu Ikuzawa という存在があってのことだったと今更ながら思っている次第だ。改めてこの場を借りてお礼を申し上げたい。 さて、下記は本日頂いたメール内容であります。 |
アタシの友人達へ(オマエは友人じゃーねーと言う方々には「各位」で) 27日、日曜日、袖ヶ浦で、アタシにとっては1年ぶりのレースでしたが、又も優勝しました。 当日は朝まで雨で、コースは1日中ウエットの難しいコンディションでしたが、それが逆にアタシにはよくて、経験が物を言うという感じで、ブッチギリで勝てました。 晴れていたら、多分無理でした。なにしろ3周しか、体が保たない!アタシも、確実に衰えていってます。 この趣味、もう60年も続けていますが、人生初めてのフライングをしました!まあ、アクセルとブレーキの踏み間違いでなくて良かったですけど! もう時間の問題。でも、74歳と4ヶ月での優勝は、日本のモータースポーツ史上、最高齢記録を又もや更新です! どうだ、すごいだろ! 生沢 徹 |
TOP : Tetsu & Porsche911 got a win in 2016 SIDEWAYS TROPHY at SODEGAURA FOREST RACEWAY. (C) Photographs by Team Ikuzawa. |
TOP : Tetsu Ikuzawa and his staffs. (C) Photographs by Team Ikuzawa. |
TOP : Overall win !! Tetsu great !! (C) Photographs by Team Ikuzawa. |
TOP : Tetsu is liked by women even now and again. (C) Photographs by Team Ikuzawa. |
雨に強い Tetsu 伝説はいつから生まれたのだろうか? 私が知っているのは3つの雨中のレースにおける誰にも負けないファイティングスピリットである。 まず1つ目は、浮谷東次郎ばかりが目立ってしまった“1965年全日本クラブマン選手権”通称“CCCレース”。 Tetsuは、軽量で高性能な“ロータス・レーシングエラン”を駆る“浮谷東次郎”に対して、馬力はあるが約2倍の重量を持つスカイラインで挑むも、狭い船橋サーキットでは全く歯が立たず総合2位となる。 しかし、雨の中、Tetsu以外のプリンスワークスチームのスカイラインがスピンなどを重ねる中、抜群のハンドリング技術を見せ堂々2位になったことは賞賛に値する。この頃から“雨のTetsu”伝説は生まれたのではないだろうか。 |
TOP :Tetsu Ikuzawa and his Prince Skyline S54CR in 1965 All Japan Clubman Championship Race in Funabashi CK. |
そして、もう1つのレースは、1971年に創設されて迎えた“富士グランチャンピオンシリーズ”の最終戦 富士マスターズ250Kmレース である。 このレースも大雨であった。 勝つ為にヨーロッパ遠征から帰国した Tetsu は、デビッド・パイパー一座のレンタルマシン“ポルシェ917K”をレンタルし、富士を69年に同じマシンで走っていたパイパー爺を信用し万全の体制で臨んできたのだった。 しかし、その目論見はもろくも砕けた。 パイパー爺のセッティングはギア比も含めまったく合っておらず、まして雨の富士などまっ たく考えていなかったのだ。 しかし Tetsu は、最低限のセッティングで雨の富士を走り、万全の体制で臨んでいた “風戸 裕”のポルシェ908II には遅れをとったものの、そのテクニックで総合2位に 917K 導いた。 アッパレ!!である。 |
TOP : Tetsu with his Porsche 917K in 71Fuji Masters 250Kms race at Fuji. (C) Photographs by H.Makino. |
3つ目のレースは、やはり富士グランチャンピオンシリーズ 1972年第2戦 “富士300マイルレース” でのTetsuである。 上記の71年富士マスターズ250Km から連続3レース雨中のレースとなっていたグランチャンは、軽量でエンジンパワーのあるマシンたちにとっては非常に走りにくい状態であった。 そんな中、フェアレディ240Z勢が有利な展開となり、なんと総合得点でもトップにたっていたのである。 第2戦富士300マイルレースもそんな雨の中でレースは進み、観戦していた私達はずぶ濡れ状態となり、レースもフェアレディばかりが速く興味を失いかけて帰り支度をしていた時だった、鬼神のごとくニューマシン “GRD S72” を駆る Tetsu の姿があった。 ノロノロと走る2座席マシンたちを蹴散らしてトップを追う Tetsu 。 これぞ“雨のTetsu” の真骨頂を見た思いであった。 |
TOP : Tetsu Ikuzawa strong in the rain race. Tetsu and his GRD S72 in 72 Fuji 300 mails race at Fuji. (C) Photographs by H.Makino. |
END GO TO TOP GO TO TOP PAGE (C) Photographs by Team Ikuzawa. Special thanks : Tetsu Ikuzawa. |